「生誕130年記念 髙島野十郎展(1/20〜4/4開催)」久留米市美術館

今週は、美術館に入るまでの景色も愛してやまない、久留米市美術館から

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《久留米市美術館:高島野十郎展ポスターより》

久留米市美術館、学芸員の中山景子さんにお話を伺いました。

久留米出身の高島野十郎とは、どんな画家だったのか。
(あの蝋燭の絵の方ですよ(笑))
髙島野十郎は、今では全国的に有名になった人気の洋画家ですが、 生前は、その名が知られることがなかったそうです。
前半では、成績優秀だった東京帝国大学農学部水産学科を卒業後、なぜ画家への道を選んだのかが、見えてくるような作品から解説いただきます。

―中山景子学芸員(以下、中山) 野十郎の絵は、一見すると、風景画だ、生物画だと、描いているモチーフがわかる、写実的な絵だと言われるんですが、
実際に見ると、どこか変なんです。
実物よりも木がうねうねしていたり、空にどよーんと暗い雲が立ち込めていたり、なにか人間以外の生命の気配があるというか、それを樹木の姿に託しているとか、あるいはその時代の自分の内なる思いを表現しないと気が済まないというか。
ちょっと個性を出したい、思想を出したい、この世の真実を描いた結果がこのようになったのではないかと思います。

―三好P 見たものの美しい瞬間をただ再現するのではなく、その先の表現に触りに行こうとしてる気がして、そこに野十郎の格闘が見え、それがみずみずしくもあるなと感じました。

―中山 見る人によると、早春の光の中のびのびと枝を伸ばす、明るい絵に見えると。
あるいは、何か苦悶している、悩みもがいているような絵にも見えたり、そういう不思議な絵です。


後半は、そこからの画家としての野十郎とその作品、そして、見る者の心の内まで照らし出すかのような静かな光を描いた晩年の作品について、たっぷり解説いただきました。

蠟燭や月、太陽をテーマとした連作は、野十郎の画業を最も特徴づけるものです。仏教などに裏付けられた独自の思想が、光と闇という対極にある現象の追求へ導いたのでしょう。

詳しくは、ぜひradikoのタイムフリー機能でお楽しみください。
また、この内容はポッドキャストでも配信しています。

放送を聞いてから、ぜひ久留米市美術館へ足をお運びください。
「髙島野十郎展」は4月4日(日)まで開催中です!

Twitterでは、次回ゲストをお知らせしています。

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