番組へのメッセージはこちら

2019年9月29日日曜日

「世界を変える美しい本|インド・タラブックスの挑戦」後半(ゲスト:三菱地所アルティアム/安田由佳子さん)

9月29日(日)の放送は、先週に続いて「世界を変える美しい本 インド・タラブックスの挑戦」後半をお届けします。

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この番組は、毎週日曜の朝にお届けする、「文化の楽しみ方」が わかる、見つかる、共有できる! カルチャー、アートプログラム、 明治産業プレゼンツ「OUR CULTURE, OUR VIEW」。
 あなたの暮らしを豊かにするヒントを、 オリジナルな視点(VIEW)を持ちあわせるゲストとのトークや、 はたまた、パーソナリティが展覧会に突撃したりし、お伝えします。
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その前に、9月の福岡はミュージックマンス。その締めくくりと言ってもいい「ミュージックシティ天神」が昨日、今日と開催されています。ともやすさんも、メインステージMCを務めていますよ!

さて、タラブックスのお話しは先週の続き。
インド、チェンナイは、すぐ近くに世界有数の長さを誇る、マリーナビーチがあり、お昼間はくつろいでいる人がいて、夜には屋台が出たりする素敵な街のようです。


タラブックスは、それまでインド国内でもあまり注目されることがなかった民俗画家たちと一緒に本をつくってきました。

タラブックスを代表作『夜の木』も、インド中央部で暮らすゴンド族のアーティストたちとともに手がけた作品です。
それぞれの文化や歴史、価値観、代々受け継がれてきた民俗芸術を、彼らと向き合い、現地調査をし、直接「対話」をして、本づくりを行ってきました。

他にも、これまで、お祭りや、お祝いのときに床や壁に描かれていた絵を絵本に使ったり、いろいろな民族といろんな絵本を作っています。
壁にかかれていたようなものを、出版物にして、世界に伝えられる形にしたというのも画期的ですね。
日本人の方との作家、建築家と協働で作った本もあるそうですよ。

ともやす 安田さんが、今回のこの展覧会を通じて、改めて思う魅力とはなんでしょう。

安田さん 絵本の魅力はもちろんなんですが、出版社としての活動の仕方。
明確なメッセージを持って活動しているところに魅力を感じますね。
今の日本だからこそ、注目されているし、新しい風を感じます。

ともやす いろんな文化を育てていますよね。すごい出版社ですよね。

安田さん 書籍だからこそ、世界中に届けられるというところもあるし、原画の魅力を伝えられるというのも魅力ですね。


タラブックスは印刷工房の職人たちも含めて、40人ほどの小さな会社です。
あえて小さくあることを選び、これからも、この規模で、できる範囲で、無理のないスピードで活動を続けていくということです。
世界から注目を集めて発注が来たとしても、相手に理由を伝えて待っていただき、従業員の時間、働き方や生き方を大切にしているそうです。


タラブックスのハンドメイド本にはすべてシリアルナンバーが付けられています。
もう美術品のようですね。
ここで生み出される本は、職人たちの手で誠実に作られる芸術作品です。
同じ本なのに、一冊ずつすべてが違う。
彼らの本づくりそのものに物語があるようですね。


今回の展示は、21の本と、原画は100点。その他、映像、写真、絵巻物の現物、そして、
実際に手に取って見られる本も数点あります。
また、併設のショップでは、書籍はもちろん、タラブックスのグッズ(バッグ、缶バッヂ)が揃っています。中でも、缶バッヂは、ミスプリントを使って作っているので、一つひとつ模様が違うそうですよ♪
ミスプリントといえば、会場にある展示ボックスの側面も、ミスプリントが貼ってあり、よく見ると、日本語、韓国語、別の本と別の本の絵が重なり合ったりしているので、
そこを見るのも面白いそうです。



「新!俺にもそれを語らせろ」のコーナーでは、野村Dが調べてきてくれたチェンナイについての情報も!
意外と知らなかった、日本人も馴染めそうな都市ということがわかりました。
日本の企業もたくさんあるそうで、なんと!この秋日本からの直行便も就航になったそうです。
タラブックス、チェンナイ、どちらも気になりますね!
全国を巡回したこの展覧会は、「三菱地所アルティアム」が最終会場です。
お見逃しなく♪



『世界を変える美しい本 インド・タラブックスの挑戦』
■2019年8月31日  − 10月6日 )会期中休館日なし
■三菱地所アルティアム 福岡市中央区天神1-7-11 イムズ8F

番組の模様は、 ぜひradikoのタイムフリー機能でお楽しみください。
また、この内容はYouTubeでも配信しています。
 ♬ 明治産業 presents「OUR CULTURE, OUR VIEW」
 ******* 発信局:LOVE FM(http://lovefm.co.jp/)
放送エリア:福岡県全土、熊本、長崎、佐賀、大分、山口の一部と九州北部    
福岡局76.1MHz 北九州局82.7MHz 福岡タワー局 82.5MHz
パーソナリティ:佐藤ともやす
放送日時:毎週日曜日 10:30-11:30

2019年9月22日日曜日

世界を変える美しい本 インド・タラブックスの挑戦 前半(ゲスト:三菱地所アルティアム/安田由佳子さん)

9月22日(日)の放送は、南インド、チェンナイから世界に評価される小さな出版社、タラブックスの展覧会。三菱地所アルティアムで開催中、『世界を変える美しい本 インド・タラブックスの挑戦』をディレクターの安田由佳子さんをお迎えして伺います。

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この番組は、毎週日曜の朝にお届けする、
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人口480万人ほど、インド4大都市のひとつ、チェンナイを拠点とする、タラブックスは、小さな出版社です。このタラブックスのあるチェンナイの街についても合わせて、以前「田根 剛 未来の記憶」で番組に登場いただいた、三菱地所アルティアム、ディレクター安田由佳子さんをお迎えしてお話しを伺いました。

1994年に、二人のインド人女性が設立し、活動しているタラブックス。
無数の少数民族がいるインドでは、言葉の数が多すぎること(780の言葉があるとも)、そして、口承という物語を言葉で伝えていく文化が根付いているので、インドから生まれた本があまりなかったと言います。
絵本は、外国のものがほとんどという状況で、子どもに読ませたい本がないと考えていた二人は意気投合して、『インドの子どものための本』『読書の楽しみを作りたい』を作りたいと立ち上げました。

ハンドメイドの美しい本として有名になった『夜の木』は、タラブックスのロングセラーヒットです。海外での評価も高く、いろんな国で翻訳されています。
[展覧会 チラシ画像より]

実際に本(「夜の木」)をスタジオにお持ちいただきました。
シルクスクリーン印刷で作られた、一色ずつ色を重ねていく技法で、古い黒い布をすいてから作った、手すきの紙が、夜をきれいな黒で表現しています。
製本も職人さんが一冊ずつ、針と糸で行うことで、印刷から製本まですべての工程がハンドメイドでなのです。

ともやす ずっと触っていたくなる手触りですねー。

安田さん 本を開くとインクの匂いもしますよね。今回の展覧会のポスターもインドで手刷りされているので、届いてから出すときに、やはりインクの匂いがしたんですよ。

大人が引き込まれるのが分かる本です。

来週も引き続き、『世界を変える美しい本 インド・タラブックスの挑戦』後半をお届けします。
■三菱地所アルティアム 福岡市中央区天神1-7-11 イムズ8F
■2019年8月31日  − 10月6日 )会期中休館日なし


タラブックスの本づくりの全容を伝える展覧会。
今回お持ちいただいた、日本でもよく知られている『夜の木』を始め、ハンドメイド本を中心に、本や原画、写真や映像などをたっぷりとご覧いただけます。
全国を巡回したこの展覧会は、「三菱地所アルティアム」が最終会場です。


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2019年9月15日日曜日

現代アートの祭典「アートフェアアジア福岡2019」会場突撃レポート編

9月15日(日)の放送は、2年連続、主催の森田さんにご出演いただきお話しを伺った、九州最大の現代アートの祭典「アートフェアアジア福岡2019」。
OCOVスタッフ、念願の会場に突撃してのレポートです。

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アートフェアアジアは、今年で開催5年目となりました。
従来のホテルオークラに、今年は福岡三越のギャラリーも会場に加わり開催されています。

出展ギャラリーは、九州から札幌まで、国内は、もちろん香港、韓国、ベトナムといったアジアからも集結しています。

番組では、ホテルオークラの9Fの会場の様子をお届けしました。

客室ごとにギャラリーが作品を展示していますが、それぞれ特色があり、ベッドの白いシーツの上に作品が飾られていることには驚きました!
そして、作品数の多いギャラリーは、レストルームまで使って展示をしています。(これもおもしろい!)
生活をする空間により近い雰囲気で作品を目にすることができ、美術館や、ギャラリーで見るのとは違う楽しみがあります。
お客さん同士の距離も近く、ギャラリーの方との距離も近い……熱気に包まれた会場です。
気に入った作品があれば、もちろんお持ち帰りもできますが、行くだけで面白い!
ずっとその場にいられるなーと感じました。


最初は、イベントの エグゼクティブディレクターでもある画廊香月」さんに、西村陽平さんの作品について、詳しくご紹介いただきました。
(下の作品は一体なんでしょう。正解は放送の中に)

後半でご紹介するのは、北九州のGALLERY SOAP」。アジアのキュレーター、アーティストと一緒に展覧会を企画し、ツアーをしたり、ギャラリーでは、イベントスペースとして、音楽、演劇などを行っているそうで、アートフェアはこれが初めて。
出展作家の森山安英さん、江上計太さんらとその作品についてご紹介いただきました。

もう一つ、ベトナムから「AsiaHues(アジアヒューズ)」。
アメリカ在住のベトナム出身のアーティストの作品です。
ベトナムの地元のお皿に、人のパワーをイメージして絵が描かれていますが、女性のパワーを感じられる、かっこいい女性が描かれています。


そして、最後は、実行委員長の森田さんのインタビューを……

森田さん 来られているお客さんがハンターの目になっている。アートフェアが、ワクワクする理由かもしれませんね。
本来のアートの楽しみって、そこにあるのかもしれません。

ともやす どの部屋も全然違って、情報量が多いですねー。

森田さん それぞれのギャラリー、オーナーの思考、作家がその時代のいろんな物を研究して、独自の物を生み出そうとした、その結果が集まっているで、個性があって違うというところを見ていただけると嬉しいです。
距離が近く、作家とも気軽に話ができる、そういう機会を提供できるのも主催者として嬉しいです。
アジアを中心に考えると、福岡は中心地ですしね。日本のアートフェアの中心地に福岡がなってほしいし、そのきっかけになるといいですね。



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2019年9月8日日曜日

2019年後半!見に行くべき展覧会はこれだ!特集(ゲスト:アルトネ 笠井優さん)

9月8日の放送は、この番組ではおなじみ、九州、山口エリアの展覧会情報&アートカルチャーWEBマガジン「アルトネ」の笠井優さんをお招きして、これからの芸術の秋、お薦め展覧会情報をお届けします!

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シーズンごとにお越しいただいて、いろんな情報を
提供いただいている笠井さんから、2019年後半見に行くべき展覧会はこれだ!
をご紹介いただきました。


では、さっそくいってみましょう~!

1.【有田×野老】展 ARITA × TOKOLO
 美術、建築、デザイナーとして活躍する野老朝雄さんが、有田焼きでつなぐ青の世界を インスタレーションで表現します。
 野老さんといえば、東京2020オリンピック・パラリンピックの公式エンブレムが有名ですね。

[佐賀県立九州陶磁文化館 第1・2展示室]
2019/09/20(金) 〜 2019/11/24(日)
  [有田×野老]展 チラシより

2.日中文化交流協定締結40周年記念 特別展「三国志」
小説や漫画などなど、世代を超えて知られる三国志を「リアル三国志」を合言葉に、
漢から三国の時代を紐解きます。

横山光輝さんの漫画の原画や、人形劇の放送で使用された人形の展示、そして
武将メーカーで「三国志の武将になったあなた」を作ることもできる!
様々なコラボ企画も楽しみです。

[九州国立博物館]
2019/10/01(火) 〜 2020/01/05(日)


3.仙厓―小西コレクション
日本最初の禅寺である聖福寺の住職を務め、「博多の仙厓さん」と慕われた禅僧、仙厓義梵のコレクション展。

親しみやすい書画を通して禅の教えをわかりやすく伝えたことから、
博多では、地元の文化人や実業家による仙厓コレクションが数多く形成されました。

今回は、福岡市で証券会社を経営されていた小西友次郎氏の収集品。
ご子息の昭一氏からの寄贈を記念しての展覧会です。
画業の初期に描かれた禅画から、晩年のゆるくてかわいい動物たち、そして、茶器や文房具などの日用品も含んだ、博多の仙厓さんの魅力すべてが見える展覧会になっています。

[福岡市美術館]
2019/10/01(火) 〜 2019/12/01(日)

4.ギュスターヴ・モロー展 サロメと宿命の女たち
同時期開催、福岡市美術館のギュスターヴ・モロー展。神話や聖書をテーマにした作品は、仙厓展と真逆のタイプですが、こちらもどうぞお楽しみに♪

[福岡市美術館]
2019/10/01(火) 〜 2019/11/24(日)


5.福岡アジア美術館 開館20周年記念展 「アジア美術、100年の旅」
世界で唯一のアジアの近現代美術を専門とする、福岡アジア美術館の開館20周年を記念して、約3000展あるコレクションの中でも、特にアジアを感じられる作品を紹介する展示です。
アジア美術館の滞在制作事業で生みだされた作品の展示もあります。
各地域に共通する時の動向や影響、様々な経緯でアジア美術館にたどり着いた
作品群から、アジアとの交流拠点という理念で生まれた美術館の20年の歩みを見つめることができます。

関連イベントもたくさんありますので、こちらもチェックしてくださいね♪

[福岡アジア美術館]
2019/10/05(土) 〜 2019/11/26(火)

秋から冬にかけて、またまた楽しみな展覧会がたくさんです。
ぜひ、ご覧になった感想も、番組までお寄せください。
お待ちしております!




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パーソナリティ:佐藤ともやす 放送日時:毎週日曜日 10:30-11:30

2019年9月1日日曜日

見る!撮る!Dive to 写真カルチャー DAY2(ゲスト:おくスタジオ奥勝浩さん)

9月1日の放送は、先週に続き、福岡市の写真家「おくスタジオ」の奥勝浩さんをお招きして、「見る!撮る!Dive to 写真カルチャー DAY2」をお届けします。

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この番組は、毎週日曜の朝にお届けする、「文化の楽しみ方」が わかる、見つかる、共有できる!カルチャー、アートプログラム
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あなたの暮らしを豊かにするヒントを、 オリジナルな視点(VIEW)を持ちあわせるゲストとのトークや、 はたまた、パーソナリティが展覧会に突撃したりし、お伝えします。
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先週は、写真を『見る側』の楽しみ方を教えていただきました。
今週は、『撮る側』のお話し、そして、ともやすさんが、今回のインタビュー中にも、どんどん興味が深まっていった、奥さんの写真教室の様子を伺いました。

まず、奥さんご自身の作品のお話しから。
ともやす 奥さんの作品は、人物の写真が多いですよね。それぞれ、その方がどんな人なのかなとイメージが広がるんですけれども……

奥さん  私は、ダンサーの方を撮ることが多いんです。元々、人を撮ることが好きで、人物の体の動きとか、身体の美しさ。顔だけではなく、体にも表情があると思っています。
ダンサーの人達って、身体全体を使って表現をするのが、並のモデルよりかはるかに上手いんです。


撮影をするときは、ベリーダンス、ポールダンスなど、そのダンサーが使う音楽を流し、実際に踊ってもらいながら、どんどんシャッターを切っていきます。
そして、2030枚 シャッターを切ったところで、一旦止め、モニターをモデルさんと一緒に見ながら、「この動きは良かったからもう一回やって」とか、「この時は、もうちょっと顔を反対に向けて」とか、やり取りを繰り返しながら撮るそうです。
奥さんの写真から、躍動的な動きを感じるのはそういうことなんですね!

フィルムの時代には、最初の一枚だけポラロイドで写して確認をし進めていくしか方法がなかったそうです。デジタルで、すぐ動きを確認できるのは大きなメリットですね。


でも、奥さんは、フィルムの画質が好きだそうで、デジタルで撮ってから、あえて、暗いところを潰し気味にしたり、白いところをわざと飛ばし気味にしたりして、フィルムの仕上がりのように、全体にメリハリをつける作業することが多いそうです。

そんな理由から、未だにフィルムが好きな人も多いと言います。

奥さん 写真教室の生徒さんも、デジタルで撮り始めますが、ある程度撮れるようになると、フィルムカメラを買う人が結構います。
フィルムで撮ると「ネガフィルム」という物質が残るので、物として持ちたいっていう意識もあるみたいですよー。

デジタルの良さ、フィルムの良さがそれぞれ分かったところで、プロの目から見た「被写体」の選び方について聞いてみました。


奥さん 街を歩いたり、海や山に行ったときに、そこで写真を撮ったとします。割とみなさん、たまたま自分が立ち止まった所で、カメラ構えてシャッターを一回切って終わりなんですよね。
シャッターを切った後、そのままずーっとファインダーを覗いて、自分は、写真のフレームで見えてる範囲のどこに惹かれたんだろうと、ちょっと考えてみるんです。


それをやらないと、ただ、だだっ広く写るだけなんだそう。
広く見える画面の中のどこに惹かれたのかを、ちょっと考えてみて、それが「花」だと分かったら、花をもっと大きく撮る。
そのために自分がもっと前に行くとか、望遠レンズにするとか、そうするとその場で自分が感じた印象に近い写真になる。


奥さん 一番簡単なやり方は、とにかく大きくとる!撮りたいものを画面からはみ出すぐらい大きくとる!
よく、あれもこれも画面に入れたいからだと思いますが、カメラを構えて後ろに下がっていく姿を見かけます。
あれもこれも画面に入るっていうことは、余計なものがたくさん入って、一番撮りたいものの印象が、どんどん弱くなっていくということですよね?
だったらその逆で、取りたいものをなるべく大きく撮る。そうすると、見た人もこれが撮りたかったんだなっていうことが分かるわけです。伝わりやすいですよね。

奥さん 自分の見る位置が変わると、その後ろの風景が変わってきたり、前後の重なり具合が変わってくるので、色々試してたくさん撮る。
立ったり、座ったり、高さを変え、たくさん撮ってから選ぶんです


慣れてくると、最初から、どう撮るといいっていうのが、想像がつくようになってくるので、効率良く撮れるようになってくるんですって。
ちなみに奥さんくらいになると、街中で撮影している人のスタイルや動きを見ただけで、その人の写真の出来まで想像つくようになるそうですよ(笑)


さて、奥さんの写真教室「イメージラボ写真教室」はどんな感じなんでしょう。

奥さん 一人一人違う個性を伸ばしてあげるのが、私の務めだと思っています。
違うのは当たり前。よく大学のゼミや、他の写真教室で、みんな似たような写真になってしまっているを見るんですけれども……。それじゃあ、意味がないなと思うんですよ。

うちの生徒さんの作品の場合でも、私個人としてはこういう作品は嫌いだけれども、あなたがやりたいんだったら手伝うよという姿勢です。

ともやす それは、結構、難しいですね。その気持ちは本人には伝えるんですか?

奥さん なかなか難しいし、辛いですけど(笑)。
個人的には、こういうの撮らないし、撮ろうとは思わないけれども……。でもあなたはやりたいんでしょ?じゃあこうしたら?こうやってみたらいいんじゃないっと。

ともやす そのやり取りも面白いですね(笑)

奥さん 幸い私の教室には、それでもやってみるというような、情熱がある方が多く残ってくださってるんです。
その作品が、どうかというのは、個展などで作品を展示してみて、見ず知らずの方が見たときの評価で測っていけばいいと思うので……。私の評価が絶対というわけではないと思っています。
世の中には、違う考え方がたくさんあるわけで、公の場にその作品を出してみないとわからないと思っています。


延べ2000人以上が奥さんの教室を卒業していますが、中にはプロカメラマンになられてる方もいらっしゃるそうで、修了生、在籍中の人で定期的に集まって、コンテストをやったり、今度個展をやる人が、そこに候補の作品を見せに来たりということがあるそうです。

奥さん 教室としては年に1回、美術館を借りて大規模な作品展をやっています。
作品の大きさとか点数を限定するのではなく、一人あたり壁面を〇メートル使っていいよ。使いたければ天井まで使っていいよという感じなので、どうレイアウトするかを自分で考えるスタイルです。
1点だけ出す人、34点並べる人、立体物を作る人もいます。そうなると、もう写真を使ったインスタレーションみたいなものになってきますね。中には、これどうやって撮ったんだっていうものもありますね。


今年は 919日から、福岡アジア美術館の7階企画ギャラリーにて、イメージラボ写真教室第19回作品展が開催されます。
是非足をお運びください!


ともやす 最後に、奥さん自身の今後の展開を教えて下さい。

奥さん 『写真というモノ』を作りたいと思っています。
写真とう紙の上にペラってある、薄くて軽いものじゃなく、例えば手に持ってずしっと重さを感じるとか、厚みを感じるとか、そういう物質としての映像画像を作りたいなと、今実験をしているところです。
キャンバス地みたいな紙や、分厚いボードにプリントして、その上に透明アクリル を塗って厚みを増してみたり、レジンってありますよね。あれで写真を包んでしまったらどうなるんだろうとかそういう実験をいろいろやってるところです。
その写真を手で持ってみて、重さを感じながら表面の質感を触ってほしいなと。
ただ壁に飾ってある写真ではなくて、手に持って重さを感じながら、触覚も使いながら見てほしいと考えてます。


写真を見る、撮るという文化は、多くの方が 日常的に触れている世界ですが、今回の奥さんの話を伺って、もっと楽しめるチャンスがあるんだなぁと感じました。

最後に奥さんにとって心に残る写真家・作品についても伺っています。
ぜひ、放送をお聞きください。
(ご紹介したのは、杉本博司/『SEASCAPES』 『THEATERS』 Wax MUSEUM』


この内容はYouTubeでも配信しています。
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2019年8月25日日曜日

見る!撮る!Dive to 写真カルチャー DAY1(ゲスト:おくスタジオ 奥勝浩さん)

8月25日の放送は、福岡市の写真家、「おくスタジオ」の奥勝浩さんをお招きして、「見る!撮る!Dive to 写真カルチャー DAY1」をお届けします。

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番組では、意外や意外。初めてのテーマ『写真』
今の時代、写真を撮ったことがないという人はいないというくらい、手軽に撮影できるようになりましたが、
写真を撮るとき、見るとき、なにか意識をしているか……
写真を見る側と撮る側、写真文化について福岡市の写真家、奥勝浩さんにお話を聞いていきます。


大学生の頃から、写真家として活動していたという奥さん。
現在は、福岡市南区のスタジオ経営されながら、写真教室もされています。

基本的に人を撮るのが好き。また、開発されていく街にも興味があったという奥さん。

福岡の都市開発が進み街が変わっていく時代に、今までになかった素材で近代化が進んでいく。けれども、人の姿形は変わらない。
この環境の中で、人はどうなるんだろうと思い、街に目を向け撮影していきました。
それは、当時の写真家の間では賛否両論あったと言います。
写真は、「何が写っているのか」を見ることが多いので、奥さんのように、「自分が疑問に思っていることを写真でどう表すか」という撮り方をする人は少数派だったからです。

では、まず、今週は、写真を見る側の楽しみ方について聞いていきます。

ともやす いい写真、良くない写真ってあるものでしょうか?

奥さん 写真はまず「何が写っているか」そこだけを見られがちなんですけれども。
私にとって良い写真というものは、そこに映っていない、見えないけれども、何かこちらに、インスパイアするような、感動を伝えてくる、そんな写真です。
それは、楽しそうだったり、悲しそうだったり、社会的な問題だったり……。
いかにこちらにインスパイアするか。

だから、そんな写真は、賛否両論分かれるわけです。
認めてくれる人は絶賛する。いやこれは違うと思う人は罵倒する。

絶賛もされない、罵倒もされないというのが一番つまない写真ですね(笑)

ともやす 何かが感じられる写真ということですね。

奥さん そうですね。そこに写っているものを越えて、何かこちらの感情・感覚に訴えかけてくるものがある。それが私にとってのいい写真ですね。

奥さん おもしろいのは、同じ人物を同じポージングで撮るにしても、撮る人で違ってくることです。もちろん技術的なものもありますが、相手が人物の場合だと、ただ口角を上げて笑ったふりをしているのか、本当に目が笑っているか。
撮る側と撮られる側の信頼関係も、微妙に画面に出てきます。

ともやす なるほどー、では風景や生物とかではどうでしょう?

奥さん よく決定的瞬間というのを聞くと思いますが、あれば決して動きのあるものだけに対してではなくて、風景にもあるんですよ。

時間が変われば、太陽の位置が変わり、光の状態が変わるでしょう。
その風景を見せるのにベストなタイミングっていうのは、ほんの一瞬しかない。
空にいいタイミングで鳥が飛んでるとかもあります。風景とか街のスナップにしても決定的瞬間はあるんです。

全てが調和した瞬間、光の状態、物や人の配置、技術的なもの、そういうものが全てバランスよく調和した瞬間が撮れると、伝わるもの、訴えかけてくるものも、大きな写真になるんじゃないかなと思います。



写真を見るとき、そこに写っているものに縛られず、「何でこの人はこれを撮ったんだろう」「なんでこの画面構成で撮ったんだろう」「これを撮ることで何を伝えたいのだろう」見て想像すること、それができるようになれば、より写真が面白くなると奥さんは、言います。


そんな、奥さんでもFacebookやinstagramを見て発見することもあるそうです。

奥さん 長いこと写真をやっていると、写真とはこうあるべきみたいなものに、どうしても縛られることがあるんですが、一般の方がスマホで、ぽっとあげるものは、発想が自由だったりしますよね。特に女性の方は。

奥さん 男性のほうが、写真とはこうあるべきというのが強く、それに近づこうとするんですよ。
ところが女性は、そういうのがあんまりない。ぶれてても、ぼけてても、面白ければいいじゃないっと。その辺の自由さっていうのを時々感じますね。なるほど、こういうのもありかと。意表を突かれると言うか。こちらの想定外のものを見せられると言うか……。



今回、番組の中で、奥さんにお持ちいただいたある有名な写真家の写真で、ビュジュアル・シンキング・ストラテジーを実践しました。
その模様もぜひ聴いてみてくださいね。


奥さんの写真教室の生徒さんたちも「見る力」がどんどん変わっていき、それは自分が撮るときにも生かされてくるそうです。

奥さん まず12分画像をじっと見ること、何か想像してみること。そこからがスタートです。画面に写っている物を見て、どういうことが読み取れるか、想像できるか、それを言葉にして表していくというのが大事な作業ではないかと思います。


自分が感じたことを言葉にして、人に伝えてみる。
すると、伝えた相手からも「自分はこう感じる」と反応が返ってくる。
同じものを見ても、人はこんな風に見るのか、感じるのかとわかり、今までの自分が知らなかった世界が広がっていきます。
そうやって、いろんな作品を見ていくことが、本当に作品を”見た”ということではないかと奥さんは言います。


『写真』、ただただ、きれいだな~、おしゃれだな~っと見るのではなく、
ちょっと、見方を変えるだけで、より楽しめるということを感じました。


来週は、引き続き奥さんの「見る!撮る!Dive to 写真カルチャー DAY2」を
お届します。お楽しみに♪

<紹介した写真集>
ロバート・フランク /「The Americans」


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2019年8月18日日曜日

「富野由悠季の世界」後半(ゲスト:福岡市美術館 山口洋三さん)

8月18日(日)の放送は、福岡市美術館で開催中「富野由悠季の世界」
先週に続き、富野監督の描く世界を学芸員の山口さんにお聞きします。

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先週は、絵コンテの面白さにスポットを当ててお話しを伺いました。

今週は、富野監督のさらにディープな作品にスポットを当て、その世界感を紐解いていきます。

ガンダムが登場するまでをザンボット3」「ダイターン3」それ以前の「勇者ライディーン」に触れご紹介。
ガンダムの続編が生まれるまでの経緯。
アニメ、フィクションだからできること... ...。
富野監督の描く世界は、複雑で大人のドラマばかりだと、山口さんは言います。

山口さん 当時、わからなかった言葉のあや、会話のやり取り……。
今になってよくわかるんです。

ともやす あきらかにΖガンダムは、子どもを対象にしていないですよねー(笑)


山口さん 富野監督の作品は理系なんです。ロケット、宇宙旅行とかに幼いころから興味を持っていた方なので、理系的要素がどの作品にも入っています。
すごい技術が生まれるけれど、うまく扱えないと悪用されたり、暴走してしまったりというのが、隠れたテーマになっているんですよね。
人間が作ったはいいけれど、扱いに困り、それが争いの元になっているというような。


宇宙戦艦ヤマト、ノストラダムスの大予言、小松左京の日本沈没。
1970年代にあった日本の終末思想を富野監督は受け取って、
それを捻って作品に出してる。

それは現在でも変わらず、今でいうと環境問題。
温暖化、ゴミ、水質汚染、そして、核の問題などと置き換えられ、
富野監督の作品が、決して古くないことがわかります。

ともやす だから、今もなお多くの人を魅了しているですね。

山口さん そうですね。ガンダム人気に引っ張られていると思うのですが、メカの外面の良さに目を取られるのではなくて、富野監督の作品をちゃんと見ようよと言いたいです。

ともやす 富野監督の手がけられたものが、どれも普遍的なテーマがあるというのを感じました。

山口さん アニメでは、ロボットとか、人物に目がいってしまい、つい飛ばしてしまう舞台設定ですが、世界感、舞台設定こそ、富野監督の作品の肝。
舞台は、登場人物の後ろ側にないといけない。
それが前に出てくるようではいけないと思うのですが、
富野監督が、演出家として優れていると思うのは、その舞台設定が鼻につかないところです。
たまに、その設定が重要な要素で出てきたり、わかるエピソードがあったりするんです。
そこを見ていくと、その面白さだけでも楽しめるんじゃないかなっと思います。

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「富野愛」を感じる話は尽きませんが、
今回の展覧会の見方も指南いただいてます。

まず、入ってさーっと最後まで見る。
様子をつかんで、もう1度戻って、「ここ」と自分が思う箇所を絞って見ていくと、短時間で楽しめるそうですよ。

山口さん 気になるところは、2度、3度来館いただき、見るのもおすすめですよ。
他にも、会場の解説よりも詳しい、図録をお買い求めいただいて(ちょっと高いんですが……)先に全部読んでから、会場に来るという手も。
そうすると、読む時間が短縮されます(笑)

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深いテーマがある作品ばかりですが、
それを押し付けないし、匂わせすらしない。
でも、私たちは感じることができる。
―匂わせもしないのに、伝わる。―
それがわかるような、富野展になっています。

富野展は、9月1日(日)までです。
せひ、富野由悠季の世界、感じてください。

富野由悠季の世界
-ガンダム、イデオン、そして今
●2019年6月22日(土)〜9月1日(日)
●開館時間午前9時30分~午後5時30分
※7・8月の金・土曜日は午後8時まで開館(入館は閉館の30分前まで)
●休館日毎週月曜日(ただし、7月15日と8月12日は開館し翌日休館)
福岡市美術館 特別展示室



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パーソナリティ:佐藤ともやす
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「世界を変える美しい本|インド・タラブックスの挑戦」後半(ゲスト:三菱地所アルティアム/安田由佳子さん)

9月29日(日)の放送は、先週に続いて「世界を変える美しい本 インド・タラブックスの挑戦」後半をお届けします。 ■■■■■ この番組は、毎週日曜の朝にお届けする、「文化の楽しみ方」が わかる、見つかる、共有できる! カルチャー、アートプログラム、 明治産業プレゼンツ「OUR ...