「THE ART STATION@博多阪急7F:異彩を放つ九州派〜それから〜」について(ゲスト:ギャラリーモリタ森田俊一郎さん)

この番組は、毎週日曜の朝にお届けする、
「文化の楽しみ方」が わかる、見つかる、共有できる! 
カルチャー・アートプログラム、 明治産業プレゼンツ「OUR CULTURE, OUR VIEW」。 

あなたの暮らしを豊かにするヒントを、 オリジナルな視点(VIEW)を持ちあわせるゲストとのトークや、 はたまた、パーソナリティが展覧会に突撃したりし、お伝えします。 


今週は、ギャラリストの森田さんをお迎えして、博多阪急で開催中の『異彩を放つ九州派〜それから〜』をご紹介します。
今、博多阪急全館で、アートウィークとして、いろんなフロアでアートに触れ合うことができます。
その中で、森田さんが携わった7Fの『異彩を放つ九州派〜それから〜』は、ここ福岡で1957年-1968年に活動した「九州派」という、前衛美術集団の中から、代表する15人の作家の作品が100点以上展示されています。

実は、それに関連した「九州派」の展示が、福岡市内で、開催されていますので、そちらもちらっとご紹介!
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福岡市美術館|「九州派」で活躍し、前衛美術の旗手と注目された菊畑茂久馬氏のコレクションの中から大作絵画を中心とした展覧会「菊畑茂久馬:「絵画」の世界」を開催中。
(9月1日~10月25日)

ギャラリー エウレカ|「オチ・オサム展  言葉の前に」福岡を拠点に活動した前衛美術家集団・九州派の主要メンバーとして活動したオチ・オサム氏の日々描かれた膨大なドローイング、スケッチなど、ほとんど紹介される機会がなかった作品の一部を展示。
(10月13日ー10月31日)

アルタスギャラリー|福岡アートウィーク 福岡の作家を中心に展示。

マヌコーヒー クジラ店 九州派の作家の作品展示。
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さて、博多阪急の7Fのご紹介に戻ります。
未だ彼らの作品群は十分に評価されきっていないと言います。しかし今、アートマーケットや、現代美術のシーンから再注目を集め始める「九州派」をテーマに開催されるのが本展です。

―森田さん  「九州派」は、とても興味深い集団です。当時の画壇の既存の価値観に対して、異論を唱えた、革新的な活動をしていった、エネルギーに満ちた集団。だからこそ、今の若者に知っていただきたい。

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ー森田さん  アートフェアを通じて、台湾のギャラリストから言われた言葉が忘れられないんです。彼は「100年前にフランスが印象派という絵画で世界を取りましたよね。それから、50年経ってアメリカがポップアートで世界を取りました。今からはアジアの時代じゃないですか。世界に向けて、私たちアジアから世界に向けて、何かを発信していく。私たちの時代ですよね?」と握手を求めてきたんです。その言葉の裏に、あなたたち日本人は、いつまで、100年前の印象派にしがみついてるの?と言われた気がしたんです。

私たち、日本人は生まれてから、海外の物のほうが、自分たちの文化よりもいいのではないか?と思い込んでいるDNAがあるのではないかと思うんです。
ところが、中華圏の人たちは違う。自分たちのアイデンティティや文化を、欧米の彼らに紹介すること、それを彼らが受け入れることによって、本当の尊敬が生まれるんです。

だから、僕は、九州派を紹介していくことが指名だと感じています。
それぞれの人たちが、自分たちが誇れるもの、自分たちの文化の中にある誇れるもの、そういったものを見つけるきっかけになったらいいなと思っています。

日本の作家、本来日本人が持っているメンタリティや、繊細さほど、世界の中で誇れるものはないと思うんです。


お話しを聞けば聞くほど、そして、紹介されている博多阪急のホームページを見ていただくと、贅沢な展覧会なのかがわかります。

この内容はYouTubeポッドキャストでも配信しています。 放送を聞いて、ぜひ「九州派」を体感してみてください。

来週は8Fの展示、若手の作家たちの作品を集めた「KYUSHU NEW ART」について、ご紹介します。お楽しみに!
 
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発信局:LOVE FM(http://lovefm.co.jp/) 
放送エリア:福岡県全土、熊本、長崎、佐賀、大分、山口の一部と九州北部     
福岡局76.1MHz 北九州局82.7MHz 福岡タワー局 82.5MHz      
パーソナリティ:佐藤ともやす        
放送日時:毎週日曜日 10:30-11:30

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