大竹伸朗「ビル景」:熊本市現代美術館
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オリジナルな視点(VIEW)を持ちあわせるゲストとのトークや、
はたまた、パーソナリティが展覧会に突撃したりし、お伝えします。
5月12日(日)は、熊本市現代美術館で開催中、大竹伸朗 ビル景1978-2019特集!
熊本市現代美術館を訪ね、学芸員の坂本さんにお話しをお聞きしました。
1980年代のデビュー以降、絵画を中心に、印刷や音、写真、映像といった多彩な表現で、現代美術をけん引し、エッセイやデザインなどの分野でも活躍する大竹伸朗。
その活動の幅は広く、一言では語れない大竹伸朗の作品の中から、約40年間描き続けてきた、”記憶の中に残るビルのある風景”「ビル景」を集めた展覧会です。
(以前番組でも紹介した、村上隆のバブルラップの中にも大竹さんの作品があったそう!)
坂本さん曰く、とにかく
作品数も多い!
物も大きい!
と、言うことですが、
その中で今回の展示以外の作品のお話し(直島のI♡湯)や、
代表作でもあるスクラップブックが、どうやってできていくのか
大竹伸朗というアーティストにますます興味がわく、お話しが聞けました。
落ちていた傷だらけのまな板も「俺に絵を描かれるのを待っていた」
と言ったり、
道に落ちているチラシでも、ビビッときたら拾って作品にしたり、
古くなった看板を持ってきて作品したり、
という大竹さんの噂が街に広がり
「今度あそこが取り壊されるらしいよー」という情報が集まってくるそうです。
また、絵を描く道具にこだわりがなく、夜景のシリーズは
割りばしで描かれている
とか
彫刻のように立体的な油絵ができていく工程や絵の具の質感のヒミツ
とか
ゆがんだ印刷物が大好物!
とか
のお話しもたっぷり聞けます。
「ビル景」は、具体的な場所を描いたものではなく、
記憶の中にある風景と、その都市の温度や湿度、騒音などを描き留めたもの。
ビルに、さまざまな街で過ごした思い出や、その土地で暮らす人々の生活を感じた一瞬が、幾重にもレイヤーされている。
時代だったり、時間だったり、場所だったり……。
具体的だけど、抽象的な幾重にも読みとれる絵画だと坂本さんは言います。
大竹伸朗のすごさを言語化できない!
と見に行く前に言っていた三好Pははたして
それができるようになったのか!?
そして、大竹伸朗の作品にしっかりと触れたのは
これが初めてという、ともやすさんは、
『大竹伸朗はアートの総合商社や~(彦摩呂風に)』とも(笑)
とにかく、作品とアーティストの裏エピソードが
てんこ盛りの今回の放送は、ぜひRadikoのタイムフリーでお楽しみください。
また、この内容はYouTubeでも配信しています。
♬ 明治産業 presents「OUR CULTURE, OUR VIEW」
~ 6月16日(日)まで。